幼なじみはアイドルの先輩
わかってたこととは言え、歩くスペースがないほどの人だ。


テレビカメラを何台か見た。


カメラを怪訝そうに睨み付ける人がけっこういる。


その冷たい視線を敢えて見ないようにカメラマンは夜空を見上げてる。


星空なんてお目にかかれない。


仕事とはいえ、新年から駆り出されてご苦労さんだよ。


この人混みなら昔はよく手を繋いではぐれないようにしてたが…………。


携帯画面見ながら1人で行ってしまう。


俺が迷子にならんようにしないと。


…………妻となら望みはあるか?


身体を近づけようとしたら、妻が走り始めた。


タイミングよく人が減り歩けるスペースが広がってしまった。





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