幼なじみはアイドルの先輩
全員ビールを飲んだあと、トマト鍋に舌鼓をうった。


トマトの酸味が効いたダシがクセになるほど旨い!


味が具材によく染みて幸せになる。


杏のことも考えなくちゃならんが、アルコールと鍋の旨さでアイデアが……。


「安西君、トマト鍋食べて心機一転しな」


「うう……」


「安西、大の大人が泣いたら許さんぞ。なんだなんだあ」


「先生、彼は水原さんが大のお気に入りなんですよ」


「ホントか?安西、恋でもしたか!」


こうしていじってるが、俺も内心穏やかじゃないんだよ。


杏の彼氏がこんな髭もじゃのロン毛の……。いかんいかん。冷静にならんと。


「違いますよう。彼女は、いつも俺より早く来て嫌な顔1つせず掃除してビラ配ったりしてくれてるんです。それに、みんなと分け隔てなくコミュニケーション図れますし、劇場専門生やメンバーにも今日の最高のパフォーマンスを出すにはどうすればいいか徹底的に話し合ってるし、何より、劇場専門生のレベルがこの1年で正規メンバー以上に上がったことは杏ちゃんのコミュニケーション力のおかげだと思います。出来ればどこへも行かずに劇場にいてほしい」


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