幼なじみはアイドルの先輩
「これの何が問題なんだ?」


俺が疑問を投げかけても久留米は振り向きもしない。


「キスもしてないじゃないか!記事が少し載ってるけど、彼らは男女の関係ではない純粋な友達で身体の関係もないって言ってるんだろ?つまりだ。ファンの子と友達になってプライベートでカラオケ行っただけだろう。肩を寄せあってるのは、単に盛り上がり過ぎてしまった結果だろう。何が問題なんだ?」


久留米がようやく振り向いたが、意外にも口を真一文字に結んで目を充血させてた。


「おっしゃってることは理解出来ます。何の間違いもないです。しかし、我々は恋愛禁止であり、たとえ友達であろうと、誤解を生む行為は夢をぶち壊すことなんです。キスや身体の関係があろうがなかろうが、この写真が世に出る以上は我々も筋を通さないといけない。今回は俺自ら2人に解雇を言い渡しました。残りのツアーはこの2人抜きでやります。事後報告で申し訳ございません」


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