お前、可愛すぎて困るんだよ!
「……え?」



「だから……。
わかるっしょ?」



って言われても……。



「ごめんね。
片倉くん。
妃莉、全然わからない」



席に着いて、立ったままの片倉くんをきょとっと見あげた。



「あ、ごめん。
だけど……。
こういうことは、はっきり聞いていいのかわからなくて……」



なおも言い淀む片倉くん。



カバンを机の上に置き、妃莉を見たまま、机に浅く腰かけた。
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