お前、可愛すぎて困るんだよ!
「……バッカじゃないの。
心細くさせてんのは、アンタでしょーが!」



「……ったく。
がみがみがみがみ。
ほんと、シャレのわかんねー女だなぁ」



「そんなくだらないシャレ、わからなくてけっこうです~。
……って。
んなことどうでもいいから、早く、妃莉ちゃんのカバンを返してあげなさいよ」



大森センパイは、小嶋センパイの手から妃莉のカバンを取り上げようとした。



でもそれを、小嶋センパイは、ひらりとかわした。



「やなこった~。
これは、絶対!
妃莉ちゃんの家まで、返さないもんね~」



あっかんべーをして、小嶋センパイは、そのまま教室のドアに向かった。
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