お前、可愛すぎて困るんだよ!
「そう、目的!」



胸をはるみたいにのけぞって、あごをツンと上に向ける。



「わかんなくても、べつにいいよ」



そう言いながら、センパイは……。



親指を自分の胸にあてた。



「これが、男の……。
つか、“俺のプライド”」



――いたずらっ子みたいな、生意気な笑顔を妃莉に向けて。


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