光の少女Ⅴ【決戦編】
4
刹那の後について入った空間は、通路のようにまっすぐに伸びていた。


「悪いな。さっきも言った通り、無理に繋いだから自力で抜けてもらうしかないんだ」

「ううん。それは平気、でも」


走り抜けながら言う刹那にそう返し、花音は背後を振り返る。


「待て!逃がすかっ!」

「やっぱり、追い掛けてきてる!」


後ろには同じ様に空間に入ってきた男の姿があり、花音は声を上げる。


「なら、私が時間を・・・」

「いや、構うな。下手に時間を掛ければ、この空間もどうなるかわからない。脱出することだけ考えろ」

「だが!」

「大丈夫だ。手は打ってある」


食い下がろうとする神蘭に、封魔に肩を貸している状態の白夜が言う。


「見えてきた!出口だ!」


その時、風夜を連れている状態の風牙が声をあげ、視線を前に向ければまだ少し距離はあるが、明るくなっている場所があった。
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