光の少女Ⅴ【決戦編】
2

少しして紫狼の屋敷へと戻ってくると、花音と風夜以外の全員が待っていた。


「やっと来たか。遅いぞ。なかなか見つからなかったのか?」

「悪い、悪い」


待ちくたびれたような風牙に、風夜が苦笑しながらそう返す。


「これて集まったわね。それでこれからのことなんだけど」


そう切り出したのは神麗で、彼女は花音と光輝、夜天を見た。


「私達は勿論神界に戻らないといけないんだけど、あなた達三人には付いてきてほしいの。【例の件】のことでね」


神麗の言葉に花音は、光輝、夜天と顔を見合わせた。


「簡単な検査をしてから、調整に入るから、神界に暫く滞在してもらわないといけないんだけど」

「なら、俺たちは先に元の世界に戻ってるか」

「そうね。やらなければ、ならないことも沢山あるし」


雷牙の言葉に、水蓮が頷く。


「俺たちは一度、【向こうの世界】へ行ってくる。取り敢えず、終わったことを知らせておかないとな」

「花音ちゃんのお父さん、お母さんにも話しておくよ。心配してると思うし」

「うん。お願い」


凍矢と美咲にそう返して、花音は蒼牙、紅牙、黄牙、朔耶が複雑そうにしているのに気付いた。
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