同・棲・同・盟!
「彼女にはお泊りセット持って来てもらうからなぁ。そん中に歯ブラシも入ってるし」
「あ・・・そう、ですか。てことは、日田さんがピンク使う予定だったんですか!?」
「ああ」とフツーに肯定する日田さんに、私は失礼ながら、プッとふき出してしまった。

「いいじゃないか、誰も見ないんだし」
「もちろんっ!歯ブラシの性能に色は関係ないですもんね!すみません、笑っちゃって。でも・・日田さんとピンクって、なんか・・・結びつかなくて」
「それはおまえなりの褒め言葉として受け取っておこう」
「あ・・ど、どうも。ハハッ」
「大島」
「・・・はぃ?」
「まさかとは思うが、それが・・・ピンクの歯ブラシが、おまえの“気になること”だったのか?」
「うっ!えっとぉ・・だって、日田さんがご自分でピンクの歯ブラシを使うなんて、そんなこと全然考えつかなかったし!だから・・・彼女さんのかなぁ、と・・・だったら、優しい日田さんが・・・用意してたのも、分かるっていうか・・・」

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