モデル姉さんのファンは弟くん


ぎゅーっと圭がわたしに抱きつく。








「うん、わたしもだよ。」







「こら2人とも〜。お待たせしてるんだから、おしゃべりはあとで!」









あっそうだよね!お母さんにそう言われて急いでご飯を食べて身支度を終える。








わ!こんな時間!








時計を確認すると、20分近く帝くんを待たせてしまっていた。








「それじゃあ、いってきます!」









「あっお姉ちゃん待って!お見送りにいく!」










急いで玄関を出ると、帝くんが車にもたれかかって待ってくれていた。







「帝くん、お待たせしてごめんなさい!それに昨日も寝たままで挨拶もせずに…。」








「疲れてたんだろ、別に悪くないし、俺が早めに来ただけでスケジュールには全然間に合う…「はああ〜。お姉ちゃん〜寂しいよ。」







いつもより割と強めにぎゅっとしてくる。








「わたしもだよ〜。学校頑張ってね。」









「うん…お姉ちゃん、電話できる時しようね?」









「もちろ…「玲蘭、さっさと行くぞ。」










っえ!?










「わっ!?み、帝くん!?」









これは…お、お姫様だっこ!?








うわわわ、こんな近くに圭以外の男の人の顔が…!!









振り返ると、圭はポカーンとこの出来事に唖然として固まってしまってる。









「ふっ。こんなんでそんな慌てんの?」








「お、降ろしてくださいっ!もう…やっぱり意地悪!!もう先乗りますから!…じゃあね、圭!!」








そう言い残し、火照った顔を仰ぎながら車に乗り込み…圭がそばにいないお仕事の1日の始まりを迎えた。

< 40 / 101 >

この作品をシェア

pagetop