モデル姉さんのファンは弟くん


あぁ……どうしよう。









僕って、最低なのかも。








今の僕の気持ちは……。









こんな話を聞いてすごく苦しくはあるけど、それ以上に心を占めるものがある。









幸せでたまらない……自分がたまらなく望んでいたことが現実に起こったんだ。









母さんに、ぽんっと肩に手を置かれた。









「圭…今伝えたことは、玲蘭に伝えないままにしてほしいの。」









「…過去の話とは別にして、お姉ちゃんと本当の姉弟じゃないって聞いて…信じられないくらい嬉しい。母さんたちが心配してたように僕はお姉ちゃんが女の子として好きだから。」









「わかっているよ、玲蘭への気持ちは恋なんだろうってわかってるの。圭が思うこともわかる……でもこれ以上、玲蘭を悲しませる必要はないでしょ?」









この話を知ったらお姉ちゃんを悲しませることは間違いない、けど……。









「だけど本当に…本当に好きなんだ、小さい頃から本当にお姉ちゃんがずっと…!お姉ちゃんと血が繋がってないなら、絶対他の奴になんて渡せない。悲しむ以上に僕がお姉ちゃんを幸せにするよ。」









「圭…そんな簡単な話じゃないぞ?」









「そんなのわかってる、だけど事実を知ったのにこのままなんて、絶対できない!」









母さんと父さんがやれやれと困った顔をしながらも、僕がこうなることを分かっていたように少し笑った。








「はぁ〜…そうよね、圭だもんね。本当玲蘭のことになるとどうしようもないんだから。」








「あは。ねぇ母さん、父さん。どうしようもない僕のお願い聞いてくれない?」










「…なにを考えてるの?」









「そんな難しいお願いじゃないよ、なにか条件付きでいいからさ、僕も…………………ない?」





……そうして、僕はお姉ちゃんはぜっったい他のやつに渡さないぞ!計画を始めた。

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