オタクなあの子
出会い
満樹SIDE

中学3年。中学校生活最後の夏休み・・・

夏休みがSTERT!!

でも俺は・・・彼女がいない・・・
決してモテないわけではない。どちらかというと・・・モテる。
というかカナリモテる。
ただタイプの子がいないだけ。
心の底から好きだといえる女には出会ったことがない。
そんなおれは常にかわいい子がいないか目を配らせながら歩く。

「まぢあっちィよなぁ~」

隣で暑い暑いとずっとぶつぶつ言ってるのは俺の心友「玲太」

「うるせぇな。さっきから。もうすぐ着くっつぅの!!」

そう、おれたちはこの炎天下の中あっついアスファルトの上を延々と歩いている。
今日は俺達の通う、A中の隣の中学、H中とT中のバスケットボールの試合を見に来ている。


俺達はバスケットボール部で中体連は地区大会の準々決勝で負け、県大会には出場できず・・・
敗因といえば、一点差で負けてて、ラスト一分、このアホの玲太がヒステリックになっちまって相手ゴールにシュートしてしまい、試合終了。
泣くにも泣けない試合となった。



まぁごちゃごちゃ玲太が言ってるうちに試合会場に到着。
試合はラスト8分で20点差。H中が勝っていてT中が負けている。

「こんだけ点差あったらH中の勝ちだよなぁ」
玲太がボヤく。

「まぁ。そうだろうな。でも試合は最後まで見てこうぜ。」

あっというまに8分がすぎT中、頑張ったものの10点差までしか追いつけず、敗北。


「帰り買い物してこぉぜ。」
俺の提案。はっきり言って彼女候補を探すためだけど。

なんとしてでも7月中に彼女をつくり、8月には彼女とのデート三昧!!
これがおれの描く理想の夏休み。

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