EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
――ガチャリ
「マドモアゼル」
「きゃ!?フェ、フェオさん!?」
急に部屋からフェオドールが出て来た。
「さっきから、いつノックをするのか待っていたんだが…」
「あ…ごめんなさい」
中にいた彼には小鳥の来訪がわかっていたらしい。
待ちきれず扉を開けた彼は目の前にいる小鳥をジッと見つめた。
「俺に何か用か?」
「えっと…その……明日、買い物に行きたくて……フェオさんの予定が空いてるなら、一緒に来てほしいんですが…」
「ああ…明日か」
顎に手をやり、少し考える。
「こちらで時間を指定しても?」
「あっ、はい!構いません」
「なら二時にしよう。部屋にいてくれ。迎えにいく」
「わかりました。ありがとうございます」
笑顔でお礼を言えばフェオドールも笑ってくれた。
「じゃあ、お休み」
「はい。お休みなさい」
パタンと静かに扉が閉まる。
(ふう…よかったぁ…!)
フェオドールと買い物の約束ができた。
安堵した小鳥は部屋に戻って早々に眠りについた。