EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】

「静理!小鳥ちゃんを探しているんだが、一緒にいるかな?まさか柩の中で男女の甘いひと時を過ごしているなんてことはないだろうね?もうとっくに健全な闇人の活動時間なのだよ二人とも!」

「あいつ、まだいたのか」

「私に、用事……?何でしょうか?」

「しっ、小鳥ちゃん。黙って」

どうやら静理は無視することに決めたらしい。

だがジェラルドはしつこかった。

再びドアが叩かれる。

「しーずーりっ!!いるのだろう?勝手に入ってしまうけれど、いいのかな?」

静理は舌打ちをしてから体を起こした。

しっかり鍵はかけてあるが、ドアをこじ開けるために何をされるかわかったもんじゃない。

「小鳥ちゃん、これで体を隠して」

自分の服を着ながら小鳥に薄い毛布を渡す。

室内を覗かせるつもりはないが、一応だ。

小鳥が毛布を被ったことを確認してから静理は不機嫌にドアを開けた。

「何ですか」

ニコニコしながら廊下に立っているジェラルドをギッと睨みつける。

「小鳥ちゃんに荷物が届いていてね。彼女の部屋にいなかったから、愛の巣かな〜と」

「からかわないで下さい。荷物は俺が預かります」

「では、頼むよ」

大きさの割に軽い段ボールを受け取ると、静理はさっさとドアを閉めた。

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