EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】
14


†††


 月日は流れ、百年後。

静理と小鳥はクラヴィエ家の屋敷を出て二人暮らしをしていた。

場所は静理の仕事場に近い住宅街だ。

小さいが一軒家である。


(ふぅ、お風呂掃除終わり!)


そんな一軒家の家事を任されている小鳥は今日も静理の留守中に自分のできることを頑張っていた。

彼女の片耳には、静理から貰った赤いピアスが。

もう片方のピアスはもちろん静理がつけている。


(もうすぐ静理さん、帰って来るかな?)


いつも通りならばそろそろのはず。

そう思って小鳥が時計を確認していると。

ガチャリーー。

玄関のドアが開く音がした。


(静理さんだ!)


彼の帰宅に気づいたら直様お出迎え。

それが二人暮らしを始めてからの習慣となっている。

小鳥は玄関へとすっ飛んで行った。

「お帰りなさい、静理さん」

「ただいま」

静理は小鳥の格好を見て苦笑する。

「またそのメイド服を着てるのかい?」

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