EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】


†††


 ボディーガード兼フィアンセに選ばれた後の数日間、ルカはウザいくらいにご機嫌だった。

「ルンルンしててウザいよな」

そうカロンが言えば。

「デレデレしててキモい」

更にズバッとオーレリアンが切り捨てる。

白魔に至っては「視界に入るとウザい」とのこと。

もはや一緒の空間にいたくもないようだ。

なので、そんなルカの相手は何かと小鳥が任されるようになった。

「ルカくん、いますか?」

とある土曜日の午前二時。

皆、丁度まったり過ごしているこの時間に、小鳥はルカの部屋の扉をノックした。

「ルカくーん?」

中から返事はない。

部屋にいるはずだから呼んで来てとカロンに言われたのだが。

「ルカくん、いませんか?カロンさんが映画鑑賞会するって言ってますよー」

やっぱり反応はない。


(どうしよう……。どこか行っちゃったのかな?)


困惑しつつ、一か八かでドアノブを回してみる。

すると、カチャリ。

ドアノブが動いた。


(開いてる!)


チャンスである。

小鳥はそっと扉の隙間から中の様子を覗った。

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