すでに恋は始まっていた
ガチャ…


恐る恐るドアを開けて中を見てみると、やっぱりレトワールのみんながいたわけで…


「お!日菜!これから迎えに行こうと思ってたんだ!」


いち早く気づいた疾斗が声をかけてきた。


私は中に入り、みんなの元へ向かう。


「日〜菜ちゃん!お久しぶり。俺のこと覚えてる?」


(あの人だよね、えっと…痛いところをついてくる…名前は…)


「あ、はい。藤崎先輩…ですよね?」


うろ覚えだったから、自信なさげに答えてしまった。


《ちょっと忘れかけてた?》


(忘れかけてたよ…)


「そう!日菜ちゃん、また敬語になってるよ?あと、呼び方も」


「あ!ごめん、光」

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