すでに恋は始まっていた
「日菜ちゃんこれからだよね?」


《しっかり応援しないとな!》


「うん!」


(見ていてくれるなら頑張らないと!)


「頑張ってね」


いつものように優しい笑顔の圭介。


「ありがとう!」


「お題がレトワールだったら俺を選べよな!」


少しふざけたように念を押す疾斗。


「う〜ん、もしレトワールだったらね」


グラウンドの方を見ると、もう前の競技が結果発表にうつっていた。


「あ!そろそろ行くね!」


そう言って入場門へ駆けて行った。

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