すでに恋は始まっていた
「疾斗はさ…その力、あって良かったと思う?」


「俺は…昔は嫌だった。他の人と違うからな。でもこの力のおかげで身を守れてきたのも事実だ。それに、お前も守れたしな!」


そう言って私にニコッと笑って見せた。


(いいな…私も疾斗みたいになりたい。自分の力を誇らしく思えるように…)


私も疾斗に笑って見せたけど、多分うまく笑えてなかったんじゃないかな?


疾斗が話題を切り替えた。


「それよりさ、この力もっと見せてやるよ!」


「え!ホント⁉︎」


(実はいろいろ見たかったんだ!)

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