すでに恋は始まっていた
「日菜、コーヒーカップのところから出てきたけど…まさか乗ろうとしてたわけ…ないよな」


「………」


私、変なところだけ嘘つけないんだよね…。


みんなの間に沈黙が訪れた。


「お、俺がお願いしたんですよ!」


沈黙を破ったのは樹君だった。


「「「「「ん⁉︎」」」」」


この言葉には私もびっくり。


だって樹君からお願いされたことなんて1度もないんだから。


(樹君…もしかして私のために…?)


「樹〜お前、そんなのが好きなのか〜?」


光は樹君の言葉を信じて笑っている。


疾斗も言葉が出ないくらいお腹をかかえて笑っているところを見ると、信じているみたい。


私はなんだか申し訳なくなってきた。

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