バイト店長
はじまり



4月・・・・・桜の舞う季節。私は晴れて高校生になった。
真新しい制服に袖を通して、身支度を整えた。



「行ってきます」


母にそう伝えると後で行くからと言われ外へ出た。



.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*・°.*・゚ .゚・*..☆.。.:*・°.*・゚ .゚・*..☆.

いつもみたいに歩いていると後ろから




「おう」



聞き慣れた低い声が私の横を通る



「・・・・・裕二。相変わらず背デカイね」


私は無愛想ながら褒めた。


「へいへい。デカくてすみませんねぇ」


裕二がにかにかと楽しそうにしている。


「褒めたんだけど。」


「え?本気で?」


「本気ではない」


「なんやそら」


こんなバカ話をしているうちに駅に着いた。


私がこれから通う高校はこの駅から1時間はかかる。



「・・・・・まだこの駅か」


「しょうがないよ。遠いもん。何で棚浜学園受験したの。」


「そらぁ、だって高校で医学部あんの棚浜だけだし」


「・・・・・やっぱ裕二が医学部とはあり得ない」


「へへん!この俺様が落ちるとでも思ったか!」


「・・・・・」


そう。私の・・・いや。私たちの通う棚浜学園は日本で唯一の大学みたいな高校なのだ!

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