友達になるということ




誰もいない教室はガランとしていて、とても静か。
部活をやっている人達の掛け声なんかは聞こえてくるけど、それ以外はほとんど音がしなくて、心が落ち着いた。


「独りになりたくない。独りはもうやだ。だから……」


だから、お願いだから、邪魔しないで芹香。
これ以上あたし達の間に入ってこないで。


そうしてくれたら、必要以上に避けたりしないから……。


目を閉じると、さっき、あたしを置いてどんどん先を行く2人の姿が瞼の裏に浮かぶ。


楽しそうに笑い合って、まるで、あたしよりも前から2人の方が仲良しだったんじゃないかと思うぐらい。


何で……あたしはただ、あたしを独りにしないで、ずっとそばにいてくれる人が欲しいだけなのに。


スミレと芹香に、彩芽と蘭の姿が重なって、涙がじわりと浮かんできて、視界をにじませた。


トラウマに縛られて、“友達”を自分が利用する為だけに作って、本当にバカみたいだ。



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