動き出した、君の夏
ザザッ

膝を土で擦りながらボールを取った
すかさず三塁に投げる



「――アウトォ!!」



『…ようやく…』

やっと交代。この回で、逆転された



ベンチに戻ると、裕樹が早速バッターボックスに出て行った

俺の思いすぎかもしんねぇけど、ベンチのムードが暗かった


キンッ

ボールがバットに当たる鋭い音がした
バットを放り投げた裕樹を見た





「アウッ」



やべえな



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