動き出した、君の夏
「あ、オス狩野」
「オス」
『おはようっ』
「オス^^」

笑った夕の顔から、首から、3月なのにも関わらずかなりの汗が出ていた

『朝練、キツそうだね?』
「いや?別に、楽しいぜ!」

あ、そっか…
夕って、野球バカだった(笑

「陸部、いつもと同じ時間に終わるか?」
『え?瑞希、どーだっけ?』
「…多分ー…同じじゃね?」
『だって』
「そっか…」
『え、何、どうしたの?』

夕の顔が、少しだけ沈んだ気がした
…それが勘違いだったら、めっちゃ恥ずかしい;

「いやー…最近、三村と帰れねぇなー。って思ってさ」
『なっ…///』
「?どーした?」
『いやいやっ…何も無いしっ』
「そーか?」

最近、あたしは夕は実は天然なんかじゃないと思い始めてる
何かこう…いつもの笑顔と、こーゆう、あたしをからかうとゆうか、問い詰める笑顔はちょっと違うのだ!!
夕…実はド天然じゃなくて腹黒なんじゃないの…?

『…あっ…じゃ、部活終わったら見に行くよ!』
「お、ホントか?じゃあ頑張んねぇとな♪」
『いつも頑張ってるでしょ?』
「まーな。今日も。頑張るわ」
『頑張って!!』
「おう!三村もな!!」

あんまりぐずぐずしていると監督に怒られるらしく、叫びながら部室に入って行った

あたしはもう…まだまだ恥ずかしくて…

「…千夏、単純…(笑」
『ううう五月蝿いっ!!;』
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