帰り道
秘密な気持ち
あれからあたし達は相変わらずたまに授業を抜け出して誰にも内緒で屋上で会ってハルに歌を聴いてもらったり話をしたりした。
帰りは毎日一緒だった。
もう毎日約束をしなくても5時には生徒玄関前で会うことはふたりの決まりのようなものになっていた
路上帰りの改札前でもたまにハルを見かけた。それでも声はかけれなくていつの間にかあの死角の券売機付近でハルを見つめることが当たり前になっていた。
ハルといるとまだドキドキする。だってハルは相変わらず思わせ振りなことを言うから。
それなのにどこか距離があった。一定の距離を保ってあたしに接しているようにも感じた。