帰り道



「また来るな、おっちゃん」


「おう、また来いやぁー!!」


ふたりのやり取りを見た後会釈だけして店を出る



「あぁーうまかった♪」



「ハル、お金‥」


「いらんよー。つーか青井の歌のお礼はもっともっとラーメン食べに来なきゃ足りねぇな」


「いいってそんなの」


「俺にとってはそんなのじゃねぇから」



急にハルが真面目な顔であたしを見て言うからなんだか照れ臭くなる



「今日はこんな美味しいとこ連れて来てくれてありがとう!!ほんと元気出たよ!!」


思ったことを出来るだけ素直にハルに伝える


「おう、また付き合えな」


とハルも照れ臭そうに笑う



そのあとは他愛もない話をしながら帰った


時間も遅いからと断ったけれどハルは危ないからと当たり前のように家まで送ってくれた


今日は自転車を押しながらあたしに歩幅を合わせて歩くハル


ゆっくりと流れるハルとの時間


星空の下

明日もずっとハルとこの道を歩けますようにと願って歩いた


ハルは月を見上げ歩くこの時間何を思っていたの?


もっともっと
一緒に歩きたかったな
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