目には目を、歯には歯を
発見
「三人目の行方不明になった女性……ダイアナさんだがね。
今朝になって、他殺死体で見つかったんだ」

ジャックはハッと息を飲む。
めまぐるしく頭が回転する。

だが、思考が追いつく前に、署長の話が続いた。

「巧妙に隠されてはいたんだが、犯人は焦っていたのだろうか、手がかりを残してしまっていたんだ。そのために、彼女は発見することが出来たのだ」

署長は悲痛な顔をした。

「彼女が発見されたのは、彼女の家から大分離れた山中だったのだ。ビニールにくるまれ、地中に埋められていた。
そのままだったら、彼女が見つかることは普通はあり得ないだろう。
…だが、彼女のご両親が、二人目の行方不明者が出た後で、彼女にGPS携帯を持たせていたんだ。
…おかげで、すぐに彼女を見つけることが出来たのだ…」

――GPS携帯!!

ジャックは驚愕の表情を隠せなかった。
彼女の携帯はチェックし、電源は切ったはずだったのに…。

「彼女が通常使っていた携帯とは別に、携帯電話に見えないように工夫されたGPS携帯を持たされていたのだよ」

ジャックの心を見透かしたように署長が応えた。

「…そして、犯人は、致命的なミスも犯していた。指紋を一つだけ、拭い損なっていたんだよ…」
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