目には目を、歯には歯を
予感
翌朝、昨日の若い警官が呼びに来て、ジャックは部屋を出た。

「あ、朝ご飯はここで」

若い警官が案内したのは、警官たちも普通にご飯を食べている食堂でだった。
ジャックは朝ご飯を食べ、また警察署長のところに連れて行かれた。

「ゆうべは眠れたかな?」

イヤミでも言われたのかと思ったが、そうではなく、本当に聞いているようだ。

ジャックは素直に、
「眠れなかった」
とだけ応えた。

署長は頷くと、若い警官に向かって
「エリック、彼を執行所に連れて行きなさい」
というと、もう全ては済んだ、とでもいうように、ジャックには見向きもしなかった。

ジャックは、若い警官――エリックに連れられて、警察署を出ると、すぐ隣の建物に向かった。


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