Verbal Promise(口約束)~プロポーズは突然に~
「……どうするんだよ」
「え?」
「俺、腹減ったのに」
「は?」
「服だって着たのにさ」

 腕枕をする永瀬の腕が抜き取られストンとベッドに落ちる。覆いかぶさるように私を見下ろす永瀬の手が私の頬に添えられる。

「また、抱きたくなっちゃった」
「え、ちょっと……?」
「いつまで素っ裸でいるんだよ」
「ごめん、すぐに着ます」

 照明を落としていてあまり見えないからいいかなって思って……でもいきなりそんなことを言われると急に恥ずかしくなってきた!
 慌てて両手で上下大事な場所を隠したけどそんなもの何の意味もなさなくて。両手を取られベッドに押し付けられると唇を首筋に押し付けてきた。本気だ……!

「なぁ、おまえ俺をどうしたいの?」
「はい……?」
「今日のおまえ可愛すぎる。日に日に好きになる。やっぱ連れて帰ろうかな」
「本気!?」
「なんでこんな時にふざけるんだよ」
「い、痛っ!」

 おでこを指ではじかれ声を上げて手で押さえる。体勢を起こした永瀬と目が合うとお互いに照れくさそうに微笑みあう。

「こういう雰囲気、慣れてないからめちゃくちゃ恥ずかしいけど……同じくらい好き。嬉しい。ねぇ、もっと言って?」
「何を?」
「好きって」
「好きだよ」
「一番?」
「うん」
「世界一?」
「宇宙一」

 どちらからともなく抑えきれない笑みが漏れる。馬鹿みたいだって頭の中で思いつつ、こんな風にじゃれ合う時間も悪くないなって思う気持ちはきっと同じ。

「ねぇ、……もう一回。ちゃんと言って」

 手を伸ばして引き寄せて、背中が浮くほどぎゅっとしがみつくように抱きついた。
 すると耳元に唇を寄せた永瀬が囁くように言った。

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