恋する時間を私に下さい
（もう朝か…）


窓にかかったカーテンの向こう側が白んでる。
遮光カーテンにしとけば良かった…と思う瞬間。
同時に鳥も鳴き出した。

（5時くらいかな…）

枕元に置いてる時計を眺める。

4時40分。

（早っ……）

さすがに早過ぎる。
いくら何でも、こんな時間からは起きれない。

でも…

（もう眠れない…起きてやらなきゃいけない事もあるし…）

むくっと上半身を起こす。
そのままストップ。

（やっぱ寝る…？）

できもしないのに自問する。

（やっぱ…起きよ…）

結局こうなるのか…と思いながら体を動かす。

ベッドから足を下ろす。
置いてるスリッパを履く。

厚底のスリッパには、美脚効果があると聞いて即買いした。
未だにその効果は現れない。
美脚の意味は、言葉の上だけだったらしい…と知った。


顔を洗いにバスルームへ向かう。
狭いユニットバスの横に、無理矢理取り付けられたような洗面台。
ハミガキセットと洗顔フォーム以外は、何も置けないくらいの狭さ。

肘を壁にぶつけながら顔を洗う。

トイレは別で良かった。
これでトイレまで一緒なら、やりきれないくらい狭い。
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