恋する時間を私に下さい
VOL.9 時間を追いかけて
部屋に走り込んできた私を、ルナもアラシさん達も驚いたように見つめ返した。
「…何かあったんですか?」
アラシさんの声で我に戻る。
目を見開いたまま三人の顔を確かめ、勢いよく首を横に振った。
「な…何もないよ!ちょっと…緒方さんに文句言ってきただけ…」
言いに行って、反対に言い返されて、それから……
「……お姉ちゃん?…顔色悪いよ…?」
泣きはらしたルナの顔が近くにある。
言われてハッとする。
顔はともかく、手が震えて、すごく冷たくなってた。
「…大丈夫……?」
近づくトドロキさんにビクついて、思わず避けた。
キョトンとされて、ますますマズい…と思った。
「だ、大丈夫です…いつもみたいに言い返されただけだから…」
慣れてること。
自分ではそう思って乗り込んだ筈だったのに……
……ぞっ…とする程、怖かった。
緒方さんが、いつもの緒方さんに見えなくて。
それに、あんなふうに押し倒されて……
ぶるっ…と寒気がして体を抱いた。
あんなことになるなんて、思いもしなかった。
…礼生さんは変だった。
何かに迫られてるような感じで、妙にイライラしてた。
「……緒方さん最近、ペンが進まなくてイラついてたからなぁ…」
アラシさんの声に振り向いた。
「オレらがいると返って焦るみたいでさ。だから、オレ、ルナちゃんを引き入れて、気を紛らせてやろうと思ったんだけど…。なんか返ってマズかったね。…ごめん、ルナちゃん…」
「…何かあったんですか?」
アラシさんの声で我に戻る。
目を見開いたまま三人の顔を確かめ、勢いよく首を横に振った。
「な…何もないよ!ちょっと…緒方さんに文句言ってきただけ…」
言いに行って、反対に言い返されて、それから……
「……お姉ちゃん?…顔色悪いよ…?」
泣きはらしたルナの顔が近くにある。
言われてハッとする。
顔はともかく、手が震えて、すごく冷たくなってた。
「…大丈夫……?」
近づくトドロキさんにビクついて、思わず避けた。
キョトンとされて、ますますマズい…と思った。
「だ、大丈夫です…いつもみたいに言い返されただけだから…」
慣れてること。
自分ではそう思って乗り込んだ筈だったのに……
……ぞっ…とする程、怖かった。
緒方さんが、いつもの緒方さんに見えなくて。
それに、あんなふうに押し倒されて……
ぶるっ…と寒気がして体を抱いた。
あんなことになるなんて、思いもしなかった。
…礼生さんは変だった。
何かに迫られてるような感じで、妙にイライラしてた。
「……緒方さん最近、ペンが進まなくてイラついてたからなぁ…」
アラシさんの声に振り向いた。
「オレらがいると返って焦るみたいでさ。だから、オレ、ルナちゃんを引き入れて、気を紛らせてやろうと思ったんだけど…。なんか返ってマズかったね。…ごめん、ルナちゃん…」