未知の世界3

ガラッ






と部屋の扉が開いた。







「まだ起きてたのか?」






あ、きた。






もう眠いけど、幸治さんに会いたかった。






「は、、、い。」






と返事をすると、幸治さんは、私のベッドに近寄り、椅子に座る。






「どうだ、リハビリは順調か?」






「はい、すごく歩けるようになりました。」






「しっかり歩けるようになれば退院だからな。それから熱は?」  






と言いながら私の額を触る。






私は目をつむって答えた。

   


「もう、しっかり下がりました。」






といい目を開けると、額から手を離していく幸治さん。





あっ、、、






もっと触ってて欲しかった。






「なぁ、退院したら一日だけどこか出かけないか?」






えっ!?





うそ!嬉しい。まさか幸治さんがどこかに行こうなんて言ってくれるとは思ってもなかった。





「行きたい!行きたいです。」  





私はすぐに返事をした。





「わかった。どこがいい?」






どこでも嬉しいです。」





「そうか、じゃあ考えておく。」





と言うと今度は私の肩をトントンと軽くリズムよく叩きはじめた。





これ、弱いんだよね。眠くなる。もっと、幸治さん話したかったのに。




と幸治さんを見ると、





「もう寝なさい。」






と優しく言ってくれる。




その声を聞いて、私は眠りに落ちた。

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