あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
ああ、この週末でこんなに郁也と居る事が当たり前に感じるようになってしまっていたなんて。

今から郁也と離れるという事がこんなに寂しく感じるなんて。

「ううん。大丈夫。」

私はちょっと強がってしまった。

そして駅に着くと、郁也から荷物を受け取った。

「明日も仕事頑張りましょうね。」

私はくるりと身体を駅の改札の方に向けると、歩き始めた。

「萌香。」

優しく私を呼ぶ郁也の声に思わず振り向く。

「萌香を知れば知るほど離れたくなる。」

そして私に駆け寄って、一瞬触れるキスを落とす。

「お休み。」

そして動けない私に言った。

「電車が来たぞ。」

その声に私は慌てて郁也に手を振ると、ホームに向かって駆け出した。
















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