星降る夜に-旋律の歌姫-

*律*

私立海星学園。この学校は芸能界を目指す少年少女を育成する学校。

ここには女優・俳優コース、アイドル・歌手コース、作曲家コースの3つがある。

この学園はたくさんの有名人を輩出してきた。

入試の倍率は恐ろしくて思い出したくもない...。

そんな学園に僕は見事に合格する事ができた。まさか僕が入学できるなんて...。

今日から僕もこの学園の生徒になる訳で。

あ、申し遅れました。僕は小鳥遊律です。

ことりあそびと書いてたかなしと読みます。よろしくお願いします。

今日は入学式なので余裕を持って登校ー...

「うわっ!!?」

何も無い所で転ぶ。こんな主人公で本当にいいんでしょうか。

僕は制服についたゴミを払い、バックからウォークマンを出す。

入っている曲は7割soar。

soarの歌は技術も、もちろんすごいけどなんというか心に響く。

ひらひらと桜の花びらが舞い散る。

暖かい日差しが差し込んで心地よい。

4月。それは出会いの季節。友達、できるといいな。

そんな事を思いながら角を曲がったー...。

「うわっ!?」/「っ!!」

僕はバランスを崩し、尻餅をついてしまった。

「いてて...。」

「ごめんっ、あ～...えっと、急いでて、ごめんね!!!」

彼女はそう言って走り去ってしまった。

僕がぶつかってしまったのは綺麗な瞳の少女。


僕は立ち上がる。すると、少女が来た方向から2,3人の男が走ってきた。

「どこ行った!?」/「たぶん向こうだ」/「早く探せ!」

どうやらさっきの少女はこの男たちに追われているようだ。

男達もすぐどこかに走って行ってしまった。

「ん...?」

ふと地面を見るとキラキラと輝いているものが落ちていた。

「ネックレスだ」

星座が描かれた神秘的なネックレス。さっきぶつかった衝撃で落としたのかな?

そういえば、さっきの子海星学園の制服着てたな。

それならまた会えるかもしれない。

取り敢えず預かっておく事にした。