エンディングのあとで
「そうか・・・。カインがメルダとねえ・・・」
「メルダがお前の事を好いているのも知っている。でも、時間をかければ俺の方を向いてくれると思って、それで住み込みで働かせて貰って、俺を知って貰おうと」
「わかったわかった。カインがそれほどまでメルダを思う気持ちは。・・・そうだね。私はメルダの気持ちには答えられないから」

グレンは寂しげな笑顔をもらす。

「勇者はメルダのことを好きではなかったのか?」
「好き、というか大事な妹のような存在だよ。恋愛対象ではなかったけど、それでもメルダの幸せは一番に思っているよ。だからね、変な男と結婚されるのは困るよね」

そう言うと、カインをまじまじと見る。カインはその視線に少し怯える。

「カインかー・・・。まあカインならいいのかな。・・・うん」
「そ、そうか。ありがとう。・・・必ず幸せにしてみせるよ」
「てかさ、まだカインの片思いでしょ?ダメかも分かんないのに何言ってんの」

その言葉にぐさっと精神的ダメージを受けてしまうカイン。

「じ、じきに好きになってくれる・・・はずだ・・・。きっと、いや絶対。・・・でないと俺は立ち直れなくなる」
「あはは、それ見たいね。魔王の攻撃にも耐えたカインが失恋で立ち直れないところ」


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