無の王
次の日の夜七時に零は昨日の喫茶店に付く。


出来る限り、不破清治の近くに座ろう。

銀行員だからスーツを着ているはず。

そしてこの店はカップルやお一人様の客が多いから昨日みたいにおっさんと二人っきりはかなり目立つ。



零は店に入ると銀行員らしきスーツ着ている眼鏡の男の近くに座った。


コイツが多分不破清治だ。

そして不破と対面しているおっさんが不正融資の話をするのか。


正直俺も不正融資について詳しくないし、法律についても全く詳しくない。


だが、凄い大金が動くことなら知っている。


俺はすぐにペン型録音機を使って録音をスタートさせた。


ちなみに今日は大金をはたいてもう一個ペン型録音機を買ってきた。


何か凄い重要な事に感じたため、念のため二つの録音機で録音することにした。




そして俺は店では優雅にステーキ定食とチョコレートパフェを頼んだ。



流石に喫茶店で聞き耳を立てたりするのは怪しい。

不破だってそういうのに用心しているはずだから喫茶店では黙って食事。


帰ってから今日話していた内容を再生する。


零はしばらくスマホを弄り、頼んでいたステーキ定食がきたらそれを食べた。


そして30分くらいすると不破ともう一人のおっさんは帰っていった。


そして、俺もちょうどその時に食べ終えたので、しばらく休憩して帰ることにした。
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