裏ギフト
あたしは手の中のミミズをきんちゃく袋へと押し込めた。


続けてダンゴ虫とカエルを素手で捕まえ、袋の中へ。


新しいお弁当袋を買わなきゃいけない事になったけれど、まぁいいや。


これで結香の泣き顔が見られると思うと安いものだ。


あたしは大量の虫たちをきんちゃく袋に詰め込み、下駄箱へと向かった。


ホームルームが終わってから時間が経っているから、帰宅部の生徒たちの姿はすでになかった。


グラウンドではサッカー部の練習が始まっていて、男子たちが汗を流している。


あたしはその様子を横目で眺めながら通りすぎ下駄箱に到着すると、迷うことなく結香の下駄箱を開けた。


中には学校指定の茶色いローファーが入っている。


あたしは周囲に警戒しながら、きんちゃく袋の中身を結香の下駄箱の中に詰め込んだ。


ミミズにダンゴ虫にカエル。


それらが結香のローファーに絡みつく。


その光景に思わず笑い出してしまいそうになるのを必死で我慢して、あたしは扉を閉めたのだった。
< 23 / 382 >

この作品をシェア

pagetop