裏ギフト
演技
月曜日。


この日も相変わらずクラスメイトたちから無視をされていた。


それは担任教師から見てもすぐにわかる事だったらしく、ホームルームが終わってすぐ、あたしは職員室へと呼び出されてしまった。


無視されている事なんて正直どうでもよかったのだけれど、行かないワケにもいかず、あたしは渋々立ち上がる。


1人で教室を出ようとした時、初が声をかけて来た。


「あんた、変な事言いに行くんじゃないでしょうね!?」


そうやって睨んで来る初の顔には、不安が浮かんでいる。


本当に、いつまで経っても変わらないな。


「変な事ってなに?」


あたしは真っ直ぐに初を見返してそう聞いた。


たったそれだけで、初はたじろく。


「だ、だから……それは……」


クラスメイトたちが見ている手前、ハッキリ言う事が出来ないのだ。


「心配しなくても大丈夫だよ初」


初の後ろからつぐみがそう言ってきた。
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