裏ギフト
興味
1人で家へと帰っている途中、後ろから声をかけられてあたしは立ち止まった。


「翔真？」


声をかけてきた人物に驚き、あたしは目を丸くする。


図書館以外で会話をした事はまだ1度もないし、自分の立場を気にしている翔真から声をかけてくるなんて予想外だ。


あたしは驚いて立ち止まり、翔真を見た。


「どうして声をかけてくるの？」


「見た目でわかるくらいのイジメにあっている生徒に声をかけても、僕の立場は悪くならない。むしろ教師たちには感謝されるからな」


そう言い、翔真はあたしの横で歩き出した。


「あたしの演技はどうだった？」


翔真についてある長柄あたしは聞く。


「誰がどう見ても演技だとわかる。幼稚すぎて見るに堪えなかったよ」


翔真はそう言い、だけど好奇心の溢れる視線をあたしに向けた。


「その割に楽しそうな顔をしてない？」


「あぁ。僕が気になったのは君の演技じゃなくて、贈り物の方だよ」
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