smile




夏休みが始まった。


「海に行くことになったから!」
「あ、海...うん。わかった。」


「サッカー部と海とかめっちゃ楽しみー!」
ダンス部のみんなはテンションがMAXだった。
「侑愛...?どーしたの?」
優莉が心配そうに聞いた。
「海とか絶対無理だよ...こんな醜い姿で水着なんて着れないよ...絶対バカにされる...」
「そんなこと心配しないの!侑愛は自分を責めすぎだよ?絶対大丈夫だから!」
みんなが励ましてくれたけどそれもきっとサッカー部と遊びたいだけなのだと思ってしまった。


「勝手に決めちゃったけど大丈夫だった?」
葛木くんからのLINEに
「正直ちょっとね笑」
と返した。
「ごめんね。」
葛木くんに無理させちゃってる...
「私の水着姿見たらサッカー部惚れちゃうかもな~笑」
私が無理すればみんなが幸せになる。
でも葛木くんからの返信を見て私は言葉を失った。
「じゃあやめよう。サッカー部惚れたら俺が嫌だから。」
最初は冗談だと思った。
でも
「侑愛ちゃんまだ信じてくれてない気がするから言うけど、俺は本当に侑愛ちゃんが好きだから。」
なんか急に涙がでてきて。
嬉しくて、苦しくて、胸が締めつけられるくらい痛くて。



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