今日も上からものを言う。
そこには不機嫌丸出しの永瀬くんがいた。
え、何でここに……?
「何で起こしてくれないの?
目を覚ましたら誰もいなかったんだけど、先輩って自分の立場分かってる?」
「え、あ……起こした方が良かった?」
「当然でしょ」
私の言葉に即答する永瀬くん。
あ、もしかしてそれで不機嫌?
何か子供みたい……。
思わず笑ってしまうと、永瀬くんが無言で睨みを聞かせてきたからすぐに口をつぐむ。
「あまりイライラさせないで」
「え、あ、ごめん……」
私が謝るけど、不機嫌そうな顔は変わらない。