今日も上からものを言う。
だけどやっぱり、梅雨をなめたらダメだね。
自分の予想が当たり、少し嬉しくなる。
鼻歌まで歌いたくなっちゃうくらい。
「んーでも優ちゃん遅いなぁ」
さすがに鼻歌は恥ずかしいからしなかった。
それよりも、私の待ち人の優ちゃんこと小野優子(おのゆうこ)が忘れ物を取りに行ったきり帰ってこない。
何してるんだろう?
雨もだんだん強くなってきてるし、早いこと帰りたいんだけどな。
そう思っていると、私の隣に誰かが並ぶ。
一瞬優ちゃんかと思って隣を見るけど、全く知らない人だった。