今日も上からものを言う。
それくらい頼まれてくれてもいいよね。
なのに永瀬くんはジッと私を見る。
「そこにリモコンあるでしょ?」
「僕に指図するなんて身の程知らずだよね」
「へ?指図じゃなくて頼みごと……」
「黙って」
ムッとした表情の永瀬くんの顔が再び目の前に。
冷たい口調とは裏腹に唇は優しいから、つい受け入れてしまう。
後ろの方ではエンドロールが流れていたけど、永瀬くんから離れることができなかった。
くっついては離れてを繰り返すキスで、私はすぐに永瀬くんのことしか考えられなくなる。
そんな振り替え休日はとにかくドキドキの連続だった。