今日も上からものを言う。






「何でもないよ」



「何でもないって感じじゃないわよ?」



「……何でもない」





ポツリとそう言って、重たい体を無理やり動かす。



昨日、あれからどうやって帰ったか覚えていない。




気がついたら家にいて、夕食を済ませてシャワーを浴びてそのまま部屋に直行。





家族がいたから気を張って、その時までは大丈夫だった。


けど、部屋で一人になった瞬間に気が緩んで永瀬くんのことを思い出して涙が溢れてきた。






生徒会室でたくさんないたから、もう大丈夫だと思っていた。



でも私の心はそんなに強くなかったみたいで、一回泣いただけじゃ気持ちは収まらない。






そのまま泣き続けていると、気がつけば朝になっていた。






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