狐と嫁と溺愛と
最近四六時中一緒にいるから、ドキドキしっぱなしだったし。



少し寝よう…。



そう思って自分の部屋へ入り、ベッドルームへ足を踏み入れた。



「なっ⁉︎」

「あっ…」



昨日はあたしの部屋で寝たの。



布団は一応直したけど、その布団をさらにキレイにベッドメイク中の女の人。



「は、初めまして…」

「ついにお会いしてしまいましたね、ナナ様」



とてつもない美人がいる。



メイドさんなんだろうけど、あたしには昔の遊女にしか見えない‼︎



絶対人間じゃないっ‼︎



「主様の言った通り、美味しそうな匂い」



あわわわっ‼︎



食べられちゃう⁉︎



「あ、あなたはっ…何者⁉︎」

「女郎蜘蛛と言えばわかるかしら」



女郎蜘蛛…。



よくわかんないよ‼︎



なにする妖怪なのっ⁉︎



この家は狐だけじゃないの⁉︎



なんでこんな美人があたしのベッドメイクしてるんですかぁ‼︎



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