狐と嫁と溺愛と
そう思えるくらい幸せだ。



起き上がった大河さんが、あたしのオデコにチュッとキスをして、頭を撫で撫で。



「着替えて朝メシ。運ぶように言っといたから、部屋で食うぞ」

「うん」

「エビフライ食って、俺の友人に会いに行く」



へっ⁉︎



それは前に言ってた鬼の…?



絶対怖いよね⁉︎



あたし、食べられたりしないよね?



「不安そうな顔するな。俺といて、心配になるのか?」

「ならない…」

「お前は俺のものだ。俺が守るよ」



どうしよう。



嬉しくて、不安なんて吹っ飛ぶ。



大好きすぎて苦しいよ…。



「大河さん…」

「ん?」

「好き…」

「…………やっぱり今日は1日ベッドで過ごす?」

「なっ⁉︎何考えてんの‼︎」

「覚醒前でもよくね?」

「し、知らないよ‼︎」

「支配させろよ、全部」



もう支配されてると思うよ?



パニックになりそうで、とりあえず逃げてみた。



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