狐と嫁と溺愛と
お昼寝に選んだのは、初めて入った客間。



「畳だっ‼︎」

「この部屋とナツメの部屋だけ畳なの」

「気持ちいい〜‼︎畳最高〜‼︎」

「ナナ様、行っていい?」

「おいで、ふたり共っ‼︎」



ギュッと抱きついてきたふたりと、畳に寝転がる。



一瞬にして狐の姿になったふたりを抱きしめ、寝る準備。



「フワフワだね、金次くん。金色の毛がカッコイイね。秋銀ちゃん、いい匂いがする。狐の姿でもカワイイ」

「「ナナ様大好き‼︎」」



子狐ちゃんたちと、お昼寝タイム。



フワフワに包まれて、暖かい気持ちで眠りについた。



「ナナ、お誕生日おめでとう」

「お母さんっ⁉︎」

「本当なら当日に会いたかったわ…」

「どうしたの…?」

「どう?元気?」

「うん、元気。体も絶好調だよ」

「それはよかった。私のあげたお守りもお役御免ね」

「返さなきゃダメ…?」

「欲しいならあげるわ。そして、これが誕生日の贈り物。あなたの力を分けたい人がいるのよね?」



それってこのふたりのこと…?



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