狐と嫁と溺愛と
この人があたしの結婚相手…。



オジサンでも、ぽっちゃりでもない。



普通じゃお目にかかれないようなイケメン。



VネックのTシャツに、下はスエットという、かなりラフな格好だけど。



「初めまして、な、ナナです…」

「ふふっ…」

「えっ?」

「そうだったね、自己紹介からか。初めまして、華山大河です」



どうしよう。



想像してなかったイケメンで、さっきより緊張してきた。



「座ったら?」

「し、失礼します…」

「高島」



その一言で、高島さんがあたしと彼の前にいろいろなものを並べ始めた。



こんな洋風な屋敷に住んでるから洋食なのかと思えば和食で。



「やっぱり朝はみそ汁だよね」

「そう…ですね…」

「パン派だった?変えてもらおうか?」

「いえっ‼︎いただきます…」



こんなイケメンの隣でご飯なんて緊張して食べられないよ‼︎



緊張でご飯が喉を通らない‼︎



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