狐と嫁と溺愛と
トイレに行くから先に食べててと言って、部屋を出て。



向かった先はリンさんの部屋。



部屋の前には心配そうに座ってる春乃…。



「リンさんの様子は…?」

「苦しそうだよ…」

「そっか…」

「ねぇ、なんでこんなことするの?」

「春乃…」

「リンさんは大河さんの仲間じゃないの?どうして傷つけるの?理解できないよ…」



ポロポロと涙を流す春乃に、何も言えなかった。



あたしだって泣きたい。



理解なんてできないよ。



でも…。



「理解なんてしなくたっていいんだよ。あたしは大河さんのしてることが正しいとは思ってない。だけど…大河さんを受け入れてあげるのが、あたしの役目だと思ってるの」

「ナナ…」

「ごめんね、春乃…。連れてこなければよかった…。そしたら、こんな見なくてもいいもの、見ずにすんだのに…」



春乃は何も言わなかった。



心が苦しくなる。



どうしたらいいのか、あたしもわからないんだよ…。



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