狐と嫁と溺愛と
わけのわからないことを言って、泣いたりして。



恥ずかしくて顔を合わせたくない…。



「このままお休みになりますか?」

「ご飯…作っちゃいましたか…?」

「まだですよ。旦那様も本日は戻られないかもしれませんので」

「ならこのまま寝ます…。シャワーだけ浴びる…」



初めてした化粧を落とし、サラッと体を洗う。



体が重たい…。



ふと、鏡に映る自分の体を見た。



なんだろ、コレ…。



どこかにぶつけたかな?



右の腰に黒っぽいアザ。



そこがやけに熱いような気がしたのは、たぶん気のせいかな?



ベッドに戻ると、そのままパタリ。



あんなに寝たはずなのに、こんな早い時間から眠くなるなんて。



体調崩しちゃったかな…。



最高の寝心地の布団に潜り、とにかく寝た。



何も考えたくなくて、ひたすら寝た。



子供を産めとか、本当に意味わかんない。



あたしじゃなくたってよかったじゃん。




子供を産んでくれるなら、誰でも…。




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